クレージー
世の中は、「クレージー」という言葉に「いかれて」いますよ。
この、一言のタイトルがついた、しかも有名な歌が 10 はあります。エアロスミスとかウィリー・ネルソンとかブリットニー・スピアーズとかの歌にもありますよね。それに更に1ダース以上も、歌のタイトルに登場しています。それだけではありません。映画データベイスのインターネットでキーワード検索をかけてみると、 394 もの映画がこの言葉「クレージー」をそのタイトルに使っています。 1980 年には、「神様はクレージーに違いない」などという南アフリカの映画もあります。それに、 250 万ものウェブサイトに出てきますし、 150 万もの URL にも顔を出しているんです。
「クレージー」は、人々や物や土地などを表す普通の名前などより、もっと頻繁に、好んで使われている形容詞だということですね。例えば昔、ラコタ・インディアンには「クレージー・ホース」という名の酋長がいました。もし皆さんがお望みなら「クレージー・グリュ(接着剤)」と買うこともできるし、「クレージー・キルト(つぎはぎ細工、パッチワーク)」を作っても良いですよね。「クレージー・エイト」というトランプ遊び(鬼が 8 の規則)もあるし、クレージー・コーン(形の不揃いなとうもろこし)」を食べても良いわけだし、「クレージー・クリーク(うねうねと曲がりくねった小川)」をカヌーで下ってくるスポーツだってあります。「クレージーなこと」には切りがないように思われますが、それが正式には「気が狂った、頭がおかしい」を意味する言葉であるという事実を思うと、これは驚くべきことではありませんか。
『アメリカ遺産辞典』には「クレージー」について、正式ではない意味が 4 つ出ています。
熱中している、夢中である。 半端でなく好きな、のぼせ上がっている 没頭している、 実際的ではない、普通ではない
上に挙げた意味の一番目(熱中している、夢中な)は、こんな風に使われます。
The crowd at the game went crazy. 群集は試合に 我を忘れた。 I go crazy in an amusement park. 遊園地では、 夢中に [...]