ForとSince, EverとNever, OnceとBefore

ゴードン・ベイトソン 訳・注 木梨由利

タイトルにあるForとSince, EverとNever, OnceとBeforeという言葉の間にはどんな関係があるのでしょうか?そう、みんな現在完了時制の文で使われるのです。日本語には英語の現在完了時制にぴたりと対応するものがないので、日本語を話す人がこの文法構造を修得するのは難しいかもしれません。でも、もし次のような文を作る練習をすれば、会話の中でもっと上手に使えるようになるでしょう。

現在完了時制

知っているとは思いますが、現在完了時制はHAVE動詞と文の主動詞の過去分詞を組み合わせて作られます。現在完了時制は、英語では、過去のある時に始まって現在まで継続している期間について質問したり意見を述べたりするのに用いられます。”Have you ever …(いままでに〜したことある?)” や”How long have you …(どれくらい長いこと〜してる?)”で始まる疑問文は殆どの場合、現在完了時制を用います。

ForとSince

あることがどのくらい長く継続しているかを示すのには”for(〜の間)”が用いられ、それがいつ始まったかを示すのには”since(〜以来、〜からずっと)”が用いられます。これらの表現はしばしば”How long”で始まる質問に対する答で用いられます。次は両方の表現を含んだ会話の例です。


A: How long have you lived in Kanazawa?
B: Since I started university. How about you?
A: Me too. I’ve only lived here for a few months, so I don’t really know my way round yet.


A: 金沢に住んでどれくらいになるの?
B: 大学に入った時からだよ。君は?
A: 僕もだよ。数ヶ月住んだだけだから、まだ地理がよくわからないんだ。


実際には、返答の文の中の”I’ve done something for(この場合は「金沢に住んだ」になります)”にあたる部分はしばしば省略されて、期間だけが口にされます。けれども期間だけ答えるときでも、返答にはもう少し事情や状況を付け加えておくべきでしょうね。そうすれば会話がスムーズに続くでしょう。


A: How long have you studied English?
B: Six years, but I still can’t speak as well as I want to.
A: I know what you mean.


A: 何年英語を勉強してる?
B: 6年だよ。でもまだ言いたいことがうまく言えないんだ。
A: わかるよ。


この例では「〜の間」にあたるforは省略されていますね。でも、同じようにして「〜以来」にあたるsinceを省略することはできませんよ。「してきたこと」の部分にあたるI’ve done something は省略できますが、sinceはいつも言わないといけません。


A: How long have you known Aki?
B: Since elementary school. We were in the same class in first grade.


A: アキと知り合ってどれくらいになるの?
B: 小学生の時から。一年生の時同じクラスだったの。


EverとNever

この表現は、誰かが以前にあることをしたことがあるのか、それとも無いのかを言うために用いられます。”ever(「かつて」、「いままでに」を強調する感じで使われる)”は疑問文の中でだけ用いられ、”never(決して〜ない)”は普通否定の答でのみ用いられることに注意しましょう。


A: Have you ever been to Tokyo?
B: No, never. Have you?
A: No, me neither.
Hey, why don’t we make a plan to go there during the summer vacation?


A: 東京に行ったことある?
B: いや、ないよ。君は?
A: 僕もないよ。そうだ、夏休みに東京行きを計画しようよ。



A: Have you ever eaten natto?
B: Sure, I have it for breakfast every day.
A: Really, I’ve never tried it. What’s it like?


A: 納豆食べたことある?
B: もちろん。毎日朝ごはんに食べてるよ。
A: へぇ、僕は食べたことがないよ。どんな感じ?


私が教えている日本人の学生たちが最も普通にする間違いは、相手に何かを尋ねるのではない、”I have done something (私は〜をしたことがある)”の文に”ever”を加えたI have ever done something“型の表現を、答に使ってしまうということです。”ever”は疑問文の中でのみ用いられるべきであるということを覚えておきましょう。

OnceとBefore

しようとしている何かがその人にとって初めてかどうかを確かめるために、時には、”before(以前に)”という言葉が”have you ever”で始まる質問に付け加えられます。

例えば、東京への旅行中に、あなたは東京都民と旅行者がこんな会話をしているのを耳にするかも知れません。


A: Have you ever been to Tokyo before?
B: No, this is my first time.
A: What do you think of it?
B: It’s so big. I spend most of the day traveling on the trains!


A: 前に東京へいらしたことはありますか?
B: いいえ、今回がはじめてです。
A: ご感想はいかがです?
B: すごく広いですね。電車で移動してるだけでほとんど終わってしまいますよ。


“once(かつて)”という語は”have you ever”型の疑問文に対する答の中で、誰かが何かを以前にもしたことがあることを強調するために時々使われます。


A: Have you ever been camping before?
B: Well, I went once when I was very small, but I don’t remember much about it except that I saw a shooting star.
A: Wow! I’ve never seen one of those.


A: 前にキャンプに行ったことある?
B: うーん・・・・・・。すごく小さいときに一度行ったけど流れ星を見たことのほかはあまり覚えてないのよ。
A: すごーい!私、流れ星って見たことないわ。


Just for fun – おまけ

これらの表現を用いる練習の助けになるように、ここにいくつかの日本語の表現をあげてあります。これまで説明してきた現在完了時制と修得目標語を用いて、英訳してみましょう。

  • オーストラリアに行った事がありますか?

    ないですね。あなたは?

    一回行ってきたよ。すごく面白かった。

  • 日本に住んで、どれぐらいですか?

    7年間です。大学を卒業してから。

  • 前にも、この温泉に来たことがありますか?

    はい、あります。のんびりができて、とても気に入ります。

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