"Yes" or "No"?

ゴードン ベイトソン (訳: 中島 彰史)

「はい」は「 Yes」で、「いいえ」は「No」ですよね。でも、いつもそうばかりとは言えないでしょう。例えば、皆さんなら次の質問にどう答えますか。

  1. Are Japanese people always polite?
    日本人はいつも礼儀正しいですか。
  2. Don’t Japanese people eat sushi every day?
    日本人は毎日はおすしを食べませんか。
  3. It’s a beautiful day today, isn’t it?
    今日は素晴らしい天気ですね。
  4. You’re not a morning person, are you?
    朝型人間ではありませんね。

 上の4つの質問のうち、2番目と4番目の文は日本人が英語を話す時厄介な問題を引き起こすかもしれません。その理由は「否定」疑問文だからです。どういうことかというと、否定疑問文が持っている基本的内容は事実とは違うことや起こらないことにあります。

 2番目の文をもうちょっと詳しく見ていきましょう。恐らく日本人なら殆どの人が、「はい、食べない」と答えるでしょう。ここでの「はい」は疑問文に含まれる否定の内容に同意していることを示すものです。ところが、英語では、「 No, they don’t 」のように答えることになります。これは奇妙に思えるかもしれません。というのも、日本語の「はい」が英語の「 No 」に対応しているように見えるからです。でも、英語の「 No 」は返事の内容に合わせるのに対して、日本語の「はい」は質問の内容に合わせるという点で英語と日本語は決定的に違っているのです。

 実際の使い方ではどうなるのでしょう。分かっていただきたい最も大切なことは英語では疑問文が否定疑問文であったかどうか気にしなくてもいいという点です。返事の「 yes」や「no」を、それを除いた残りの部分に合わせさえすればいいのです。例えば、以下の質問には同じように答えることができるでしょう。

  • Are you Japanese?  (日本の方ですか)
    Aren’t you Japanese?  (日本の方ではありませんか)
    You’re Japanese, aren’t you?  (日本の方ですね)
    You’re not Japanese, are you?  (日本の方ではありませんね)

 もし質問された人が日本人だとすると、上記の質問 全て に対して次のように答えるでしょう。

  • Yes, I am.

 英語として意味が通らない返事をしないように注意しましょう。

Aren’t you feeling very well?
気分がすぐれないのではありませんか。
No, I’m not
はい、気分がすぐれません。
(この場合、「Yes, I’m not」と言ったのでは意味が通らないでしょう)

Didn’t you go skiing this winter?
この冬スキーに行きませんでしたか。
No, I didn’t
はい、行きませんでした
(この場合、「Yes, I didn’t」と言ったのでは意味が通らないでしょう)

 返事に迷って、「yes」と答えたらいいのか、「no」と答えたらいいのか分からなかったら、次のように言ってみればいいでしょう。

はい : That’s right  (はい、そうです)
いいえ: That’s not right  (いいえ、違います)

 但し、この答え方は殆どの場合かなり不自然に聞こえます。

 さて、ここまでにしましょう。最後に質問を出して終わります。

You didn’t get confused, did you?  (分かりにくいことはなかったでしょうか)

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