上原 佳寿美さん 平成7年3月卒業 金沢女子大第5期生

紹介者 中西 茂行

 上原さん(旧姓、毛利さん)については、彼女の学生時代よりも文学部教養課程教務助手時代の方をよく知っている。明るい笑い声とテキパキとした仕事ぶりは今も印象に残る。「チャーミング」「美声の持ち主」「しっかり者」が私の上原さん評価である。

上原 佳寿美

 これと言った格好のよい話はないのですが、現在に至るまでの私の経験(ECC教室の講師時代を中心に)をお話します。

 学生時代は、自分で言いますが真面目、試験前にはノートの申し込みが殺到しました(いい過ぎですが)。合唱部や学園祭の実行委員長、その一方でコンパ(女子大当時は、付属高校辺りで他大学生がコンパの勧誘してました!)や飲み会等、いろんな経験をしました。

 私は英語教師を目指していましたが、現役で実現できず教職浪人目前、それが縁あって(?)、文学部教養課程の教務助手となり、5年間、金沢学院大学に勤務することとなりました。今思うと、そこは就職というには生ぬるい環境(関係者のみなさま、すみません)だったと思いますが、私には程よく、自分も少しは成長できた居心地のよい場所だったんだろうなとよく振り返ります。

 5年満期で退職と同時に福井県へ嫁ぎ、長男も生まれました。しばらくは専業主婦というものをしていましたが、それは私の性格上最もあわず、子どもを8ヶ月で保育園に預け仕事を探しました。英語を教える仕事につきたいと、ECCジュニアのホームティーチャーを始めました。しかし1年目はたった6人のスタート、広告代や幼児クラスのグッズの作成、教室デコレイト等で収入はなくなり、休日はイベントでつぶれ厳しいものでした。何よりつらかったのは2歳の子どもを保育園からつれてきては、また親と離れさせておばあちゃんに預けねばならなかったことです。子どもも大泣きするし、後ろ髪ひかれる思いでした。でも教室にくることを楽しみにする子ども達と会うと、また頑張ろうと励まされ、育児と仕事の狭間で揺れていました。2年目からは生徒も増え、ECC教室では珍しく中学生が圧倒的に多い教室でした。下は4歳から上は主婦まで生徒層が幅広かったことも手伝い、「レッスンの楽しさ」を感じる余裕も出てきました。でも同時に一つ大きくなった我が子は、だいぶ状況が読めてきて、荒れて大変、他人の子と我が子とどっちが・・・状態で悩みました。この仕事は小さな子どものいる主婦には大変なのかもしれません。

 ただ、今教師を目指している方にいえるのは、「教える」という形は様々あるということです。私はずっと学校現場で「先生」と呼ばれることに固執していました。でもECCの経験は、学校でなくても「先生」はできる、「教える楽しさや難しさ、人と向き合うことの難しさ」も体験できるということを教えてくれました。教室にくる子も様々、学校でいじめに会い、教室でも情緒不安定で暴れたり泣き出したりする子もいました。いろんな生徒や保護者、先生仲間と「英語」を通して共に過ごせた時間は、とても充実していましたし、自分も成長できたかなと思ってます。何より家族のありがたさも身にしみました(今は辞めていますが、また育児が落ち着いたら、英語を教えたい!という野望はありますよ!!)。

 この春、福井から石川へ戻り、夏に長女を出産、今は2人の育児に奮闘中、長男も家に帰ってきて「お母さん」がいるということに満足そうです。現在私は大学の同窓会「翠会」の仕事に携わっています。同窓会は卒業してから関わるものと思われるかもしれませんが、後輩の役に立ちたいと思っている卒業生がたくさん集っている大きな組織であり、みなさんのサポーターです。使えるものは使おう精神で、大いに活用してください。最後に、今までやってきたことで思うのは、周りにいた人との出会いが私には大きかったということです。学生のみなさん、出会いには意味があると思います。大切に、あなたの財産になるかもしれませんよ。

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