元気に踊るゾー!

小原 金平

タイヤで遊ぶゾウ 上野動物園のパンダがあれこれと話題になっているが、英語で動物園のことをzooと言う。もちろん象がいるからではない。zooも語源は「動物」である。昔アメリカ旅行をした時、あちこちの動物園へ行って楽しんだ。テネシー州メンフィスの動物園では私が「動物」だった。そばにいた子供が動物より日本人の方が珍しいのかじろじろと見た。

 先日、自宅近くの動物園へ行った。ここは地上の動物だけでなく、鳥類や魚類も見ることができてよい。郷土の魚もいろいろと珍しいものが多い。特定の場所にしかいないドジョウをここで観察できる。魚に限らず小さい生き物は色もきれいで皆かわいい。

 ことばをしゃべれるのは九官鳥である。「おはよう」と呼びかけたら「オハヨー」と応える。「こんにちはー」と言うと「コンニチワー」と返してくる。次に「おうちはどこ?」と尋ねてみたが、さすがに住所は教えてもらえなかった。個人情報なのであろう。別れ際に「さようなら」と言ったら「オハヨー」と言われた。IT技術によるロボットじゃない。

 期待の風太君は一人でややせわしなく歩き回っていて「立ち上がる」様子はなかった。床もコンクリートで落ち着けないのかも知れない。プレリードッグは穴を掘るので当然地面の上に飼ってあった。南米やオーストラリアの動物はそうでないといけないのだろう。

 オランウータンはマレー語で「森の人」という意味だそうだが、ごくごく近くで対面することができた。確かにしぐさなど人そっくりで、「森の人」と呼ばれるわけがなるほどと納得できる。故郷のスマトラやボルネオでは環境悪化のため絶滅に瀕していると以前どこかで聞いたような気がする。森林生態系の劣化は21世紀のおおきな課題だ。

 順路の最後には象、キリン、シマウマがいる。アフリカである。象がなぜかタイヤを前足の後ろに抱えている。それがずれてくると鼻で位置を調整したりするのを見ると意図的にやっているようだ。そしてなぜかまた右足を一定の間隔で内側に曲げて振るのである。踊って遊んでいるとしか考えられない。頭の中で歌っているのではないか。しばらく見ていたが、いつまでも踊り続けるのでこちらが根負けしてしまった。あれからどうなっただろう。

 動物園は、心も躍り、気分転換によい。

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