記憶の再生【心理学コラム】

Image courtesy of Shomrat and Levin

中崎 崇志

 プラナリアという生物をご存じでしょうか。体長2~4センチほどの平べったい軟体動物(扁形動物)で,水中で生活し,水底に堆積した有機物を分解する働きをしています。日本でプラナリアという場合は,一般には「ナミウズムシ」を指します。平たい身体に三角形の頭を持ち,上から見るとその頭の真ん中にドラえもんのような愛嬌のある目が2つ並んでいます。
 プラナリアは,趣味で作った小型のアクアリウムにも発生するそうですが,脱皮したばかりのエビに傷をつけたりするなど,そちら方面では嫌われ者のようです。しかし,生物学や分子生物学,神経科学の方面では,昔から極めて興味深い動物として扱われてきました。プラナリアは全身に幹細胞を持っていて,身体を2つに切っても,それぞれの切片が元の姿に再生するのです。
 では,切断されたプラナリアの記憶は,どうなるのでしょうか? 頭と尻尾を分けるように切断されたら,尻尾側――すなわち脳の含まれない切片から再生した個体は,記憶を保ち続けているのでしょうか。ふつうに考えれば,「まっさらな新しい脳」ができたのではないか,と考えたくなりますよね。
 これについて,先日,アメリカ・タフツ大学の生物学者 Michael Levin と Tal Shomrat がおこなった,非常に興味深い研究が発表されました。

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木下順二『夕鶴』(1950) 【リレーエッセイ:書評】

中西 茂行

 木下順二『夕鶴』(1950)は、昔話『鶴の恩返し』、『鶴女房』に題材を求めた民話劇である。登場人物は、けがをした鶴を助けた農夫与ひょう、鶴の化身で与ひょうの女房つう、千羽織で大儲けをたくらむ村人惣どと運ず、そして子供たちである。

 教養科目「社会学」の授業で毎年、一度か二度、『夕鶴』を教材として取り上げることがある。社会学を教えて30数年、本学に赴任して27年目、そのことに変わりはない。
ただ、ある時期から、受講生の反応に一つ大きな変化が生じている。「木下順二の民話劇『夕鶴』を知っている人、脚本を読んだことのある人、ビデオなどで見たことのある人」と問いかけると、ある時期までは、確実に手を挙げる学生さんがいたのが今は全くいない。「昔話の鶴の恩返しは、知っているでしょ」と聞くと、以前も今も変わりなく全員が知っている。
 今回、リレーエッセイを書評形式で書くにあたり、採り上げるべき作品を探しあぐねた末、この作品と決め少し調べ物をした。そして、上の社会学受講者の反応の変化の謎が解けた。
 清水節治によると、『夕鶴』が教科書に登場したのは昭和27年で、その後、「『夕鶴』は次第に有力教材として採録の数を増やし、昭和四十年代には高校での「定番」となるに至った。高校ではやがて姿を消すことになったが、代わって中学教科書に登場しはじめ、一九九〇年代の初め頃までは、五社中の三社が採録するほどだった。それも現行ではとうとう一社となった。(『月刊 国語教育』1999・1) 〔教科書の風景11

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卒業研究中間報告会(心理学・英語学系)

 10月16日に,今年度の卒業研究中間報告会がおこなわれました。
 今回報告したのは,心理学系と英語学系で調査や実験の手法で研究を進める学生たちです。
 毎年感じることですが,この報告会を境に,こつこつと準備を重ねてきた学生たちが大きく前進して,卒研の完成に向けてスパートをかけ始める印象があります。

 来年度に卒業研究を控える3年生と,まだ専門科目を学び始めて半年しか経っていない2年生も,報告会に参加し,この先の自分の研究の進め方など,いろいろと考えたようです。

2013年度第4回オープンキャンパスのお知らせ

 来たる9月29日(日),2013年度第4回オープンキャンパスが開催されます。国際文化学科では,以下のオープン授業をおこないます。
 受験生、高校1・2年生、保護者のみなさまのご参加をお待ちしております。

※終了しました。多数のご来場,ありがとうございました。

>>今後のオープンキャンパスの予定等,入試関係の情報は,こちらをご覧ください。

オックスフォード研修【終】

今日は,オックスフォード研修の最終日でした。
引率のベイトソン先生から,帰国のお知らせです。

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皆さん
ベイトソンです。こんばんは。今日は9月9日(月)。

関西空港に到着して入国審査が終わりました。学院大学の運転手のお二人は出口の近くに迎えに来てくれました。
荷物をバスに積んで今は金沢に向かっています。

お陰様で全ては順調に進んでおり金沢は22:30につく予定です。
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研修生の皆さん,ベイトソン先生。
最後まで無事に帰ってきてくださいね。
おうちに着くまでが研修ですよ!