『北陸 近代文学の舞台を旅して』

*目次*

【石川】 ・泉鏡花『町双六』―卯辰山 五本松の怪異と亡母の奇跡(秋山稔) ・徳田秋声『光を追うて』―浅野川界隈/中央公園 没落士族の三男に生まれて(蔀際子) ・室生犀星『幼年時代』―中川除町/千日町 物語を紡ぐ犀川べりの小宇宙(水洞幸夫) ・中野重治『歌のわかれ』―広坂界隈/兼六園 四高の青春と「人の営み」(寺田達也) ・井上靖『北の海』―香林坊界隈/内灘砂丘 青春の残照に映える学都・金沢(寺田智美) ・島田清次郎『地上』第一部―にし茶屋街/白山市美川 逆境をはねのけ理想と夢を謳う(蔀際子) ・古井由吉『雪の下の蟹』―金沢中心部/内灘砂丘 豪雪が生んだユニークな小説(水洞幸夫) ・中原中也『サーカス』『金沢の思ひ出』他―野町/下本多町/兼六園 ゆやゆよんのノスタルジア(寺田達也) ・曽野綾子『黎明』―寺町/本多町/広坂 疎開者が見た「銃後」の町(蔀際子) ・徳田秋声『町の踊り場』―尾張町 生の実感とやすらぎを求めて(秋山稔) ・室生犀星『性に眼覚める頃』―兼六園/千日町/野田山 ライバルに捧げた鎮魂の小説(水洞幸夫) ・竹久夢二『山へよする』『夢二画集 旅の巻』―湯涌/長町 恋人彦乃への想い・金沢の「壁」(山下久夫) ・折口信夫/春洋『春のことぶれ』他―羽咋市 盃が伝える父子の強い絆(山下久夫) ・加能作次郎『厄年』―志賀町富来 活写された能登の風土(水洞幸夫) ・森山啓『野菊の露―能登麦屋節考』―輪島市 束の間の恋に生涯をかける(秋山稔) ・泉鏡花『海の鳴る時』―能美市辰口温泉/粟生 命を投げ出す女性の一途な想い(秋山稔)

【富山】 ・堀田善衞『鶴のいた庭』―高岡市伏木 流転の乱世をみつめる眼(寺田達也) ・三島霜川『水郷』『靈水』他―高岡市下麻生 故郷に対する複雑な愛憎(寺田達也) ・中河与一『天の夕顔』―富山市有峰/飛騨市山之村 生涯愛から天に一番近い浄刹へ(田邊正彰) ・小寺菊子『河原の対面』『父の帰宅』―富山市 神通川原に織る明暗の記憶(蔀際子)

【福井】 ・山川登美子『恋衣』―小浜市 29歳で亡くなった薄倖の生涯(柳澤良一) ・泉鏡花『夜叉ケ池』―南越前町今庄 龍神伝説を現代に甦らせる(秋山稔) ・萩原葉子『天上の花―三好達治抄』―坂井市三国町 詩人と叔母の愛憎の果て(寺田智美) ・菊池寛『忠直卿行状記』―坂井市三国町/福井市/鯖江市 越前藩二代藩主は暴君か(柳澤良一)

『おくのほそ道 芭蕉が歩いた北陸』

●目次●

序章 いざ、加賀の国へ(山下久夫) 【市振】謎の遊女との出会い(柳澤良一) -一家に遊女も寝たり萩と月- 【那古の浦】加賀入り目前、されど心揺れて……(山下久夫) -わせの香や分入右は有磯海- 【倶利伽羅峠】省略された金沢滞在の記録(柳澤良一) -しぐれねば又松風の只おかず- 【願念寺】一笑の御魂よ、何処に!(山下久夫) -塚も動け我泣声は秋の風- 【卯辰山麓】追善の句会で加賀蕉門に(秋山稔) -うらやまし浮世の北のやま桜- 【片町】宗匠を迎え、もてなしも洗練(水洞幸夫) -十銭を得て芹売の帰りけり- 【浅野川河畔】風雅にかける師弟の熱意(蔀際子) -焼にけりされども花はちりすまし- 【犀川河畔】一泉松源庵から野田山へ(寺田智美) -秋涼し手毎にむけや瓜茄子- 【宮ノ越】旅の達人・宗祇にあこがれ(田邊正彰) -小鯛さす柳涼しや海士がつま- 【金沢】金沢俳諧に栄えあれ!(山下久夫) -あかあかと日は難面もあきの風- 【多太神社】芭蕉の慟哭・実盛の亡霊(寺田達也) -むざんやな甲の下のきりぎりす- 【北国街道】芭蕉を迎えた俳人たち(秋山稔) -ぬれて行や人もおかしき雨の萩- 【山中温泉】「不易流行」の真髄語る(水洞幸夫) -山中や菊は手折らじ湯のにほひ- 【医王寺】曾良との隻鳬の別れ(蔀際子) -今日よりや書付消さん笠の露- 【那谷寺】現世の観音浄土で魂を洗う(寺田智美) -石山の石より白し秋の風- 【小松天満宮】芭蕉と能順の間に確執はあったのか(柳澤良一) -秋風は薄うちしく夕べかな- 【大聖寺】一夜の隔千里に同じ(秋山稔) -庭掃て出ばや寺に散柳- 【汐越の松】俳諧師芭蕉の面目(山下久夫) -此一首にて数景尽たり- 【松岡】北枝と別れ、新たな旅を始める(水洞幸夫) -物書て扇引さく余波哉- 【福井】浮世離れした隠者夫妻への共感(蔀際子) -名月の見所問ん旅寝せむ- 【越前路】等栽と歌枕の道行の旅(寺田達也) -中山や越路も月はまた命- 【気比】中秋の名月を遮った北陸の雨(寺田智美) -名月や北国日和定なき- 【色ヶ浜】北陸行脚のフィナーレ(山下久夫) -寂しさや須磨にかちたる浜の秋-

『ほくりく文学紀行 現代小説の舞台を訪ねて』

●目次●

【金沢】 三島由紀夫 『美しい星』―内灘・金沢― (寺田達也) 五木寛之 『朱鷺の墓』『ステッセルのピアノ』―東山―(蔀際子) 村松友視 『夕陽炎々』―犀川界隈―(柳澤良一) 唯川恵 『川面を滑る風』『夜明け前に会いたい』―浅野川界隈―(秋山稔) 車谷長吉 『漂流物』―内灘―(寺田達也) 高樹のぶ子 『百年の預言』―蛤坂―(寺田達也) 伊集院静 『白い声』―卯辰山・犀川―(秋山稔) 恩田陸 『ユージニア』―成巽閣・犀川―(寺田智美) 米澤穂信 『ボトルネック』―もりの里―(寺田智美)

【能登】 松本清張 『ゼロの焦点』―能登金剛―(秋山稔) 半村良 『平家伝説』―奥能登―(水洞幸夫) 宮本輝 『幻の光』―曽々木海岸―(蔀際子) 杉森久英 『能登』―七尾―(水洞幸夫) 志茂田景樹 『新黙示録 北海の秘祭』―輪島・七尾・志賀―(水洞幸夫) 花村萬月 『皆月』―皆月湾―(水洞幸夫) 辻真先 『能登はやさしや鬼までも』―輪島―(柳澤良一) 伊集院静 『岬へ』―猿山岬―(寺田達也) 藤田宜永 『流砂』―琴ヶ浜―(蔀際子)

【加賀】 庄野潤三 『紺野機業場』―安宅―(寺田達也) 高樹のぶ子 『透光の樹』―鶴来―(水洞幸夫) 五條瑛 『スノウ・グッピー』―小松基地―(寺田達也) 志水辰夫 『ラストドリーム』―小松・内灘―(水洞幸夫)

【富山】 高見順 『流木』―庄川峡―(田邊正彰) 吉村昭 『高熱隧道』―黒部峡谷―(田邊正彰) [...]