歴史文化学科の誕生

 平成23年4月に開設された歴史文化学科では、広く歴史学全般を学び、その専門的力量をもって社会に貢献していく人材を養成することを目的としています。学科は大きく歴史学分野と考古学分野に分かれ、前者では、日本史、西洋史・東洋史、文化史、後者では、考古学と保存科学を学ぶことができます。どの分野を専攻するかは、1・2年で基礎的な科目を幅広く学んだ後に、自分の興味と適性を考えて決めることができます。
 我々はどこから来たのか、そしてどこへ行くのか。この問いは様々な学問に共通するテーマですが、歴史学という学問はより直接的にこの問いに答える学問です。限られた過去の情報の意味を正確に読み取り、そこから有益な事実を明らかにし、集積して歴史像を描くという学問的営みが歴史学です。そのためには、専門的な知識と技術が必要です。例えば、考古学であれば、発掘調査の知識と技術、遺跡や遺物の年代や種類を見極め、歴史像を描く学問的見識が必要です。文献史学であれば、史料となる古文書や古記録の文字を解読し、その意味を正確に読み取って事実を明らかにし、歴史像を描く力が求められます。
 この力を修得したとき、そこには時空を飛び越えた歴史の世界が広がります。そこでは、考え悩みながら生きている過去の人々の姿が見え、その息づかいが聞こえてきます。過去の人々が直面していた問題を理解することができます。そして、社会が何を力として変化してきたのかも、自ずと見えてくるはずです。
 以上の学びを通して得られた力は、みなさんを、歴史関係の専門分野のみならず、社会のさまざまな分野で活躍できる人材に育ててくれることと確信します。そして、本学科の教員は、その学びの力添えをすることに生き甲斐と無上の喜びを感じています。

歴史文化学科長  見瀬 和雄